南八ヶ岳近況報告20250501
赤岳鉱泉 (標高2,220m)
最低気温 マイナス3℃
最高気温 プラス9℃
積雪 0cm〜30cm
赤岳鉱泉テント場の残雪は、ほとんど無くなりました。
行者小屋テント場(標高2,340m)の残雪は、小屋周辺は5cmから10cm、その他は場所によって差はありますが最大で30cmになっています。
◆美濃戸口〜赤岳山荘 #美濃戸林道
残雪無し、凍結無し
一部箇所で路面がぬかるんで荒れている箇所がありますが、先週に比べて路面状況が落ち着いてきました。今後に降雨があると若干荒れる可能性がある為に、車高が高い4輪駆動車で走行することを推奨します。
◆赤岳山荘〜赤岳鉱泉 #北沢登山道
積雪0cm〜30cm、凍結有り
夏道から始まり、堰堤広場付近から日陰に残氷と残雪が混在している箇所が有ります。気温の上昇具合にもよりますが、暖かい時には雪が腐って滑りやすい、寒い時には凍結箇所が滑りやすくて歩きづらいです。チェーンアイゼンの携帯または適宜での装着を推奨します。
◆赤岳鉱泉〜稜線
例年に比べて樹林帯の残雪が若干多いです。
赤岳鉱泉から上の登山道では2つの注意点が発生しています。
①雪解けが進む過程で、陽当たりと気温の上昇で急峻な斜面の残雪が不安定になっている、朝晩の冷え込みによって日陰が凍結している、この現況の影響によって足を滑らせて滑落する危険性があるのでご注意ください。
②登山道上の残雪が30cm前後になっていて、気温の上昇と共に雪が踏み固められている場所でも足を踏み抜く箇所が点在しています。
赤岳や硫黄岳に登る方は、個人の技量や気温の上昇具合によって変化しますが、ヘルメットの装着が必須、チェーンアイゼンと12本爪アイゼンの携帯、そしてどちらかの装着が必須です。
GW前半に南八ヶ岳にお越しになった登山者の方から、
「こんなに残雪があって驚いた」
「昨年はこんなに残雪が無かったのに」
などのご感想をいただきました。
しかし、GWの残雪状況はこれが普通です。5月に入っても山ではまだ雪が降りますし、朝晩は気温が氷点下まで冷え込みます。
◆ご自身の技量と経験に見合ったルートの選定
◆変化していく状況に対応できる残雪期の装備
◆低体温症を発症させない服装の選択
残雪期の登山には適さない装備や服装でお越しになる方も見受けられますので、ご自身が登る山の現況を事前に調べて確認してからお越しになってください。
誰かに迷惑をかけないで安全に登山を楽しむという当たり前のことを念頭に置いて、万全な準備と慎重な行動を心掛けていただくようお願いいたします。